「詩とメルヘン」という雑誌、今は休刊になっています。
中学の頃辺りからどれだけ励まされ、イラストと詩の世界
に眼を開かせてくれたことか。実は復刻版も持っていて、
第1号は1973年。わたしが生まれるよりも前で、絵は
すべて編集長のやなせたかしさんが描いています。
優しくて愛のある世界です。もしも元気がない子に
出会ったなら、貸してあげなきゃと思うくらいです。
ひとことで言うとセンチメンタルにどっぷり浸かれる雑誌
なのです。情報を得るためのものではなくて、そこに
見開きで載っている絵も消費されるためのイラストでは
なく、心にじんわり染みこむイラストで、今思えば、
なんて詩情にあふれた雑誌だったんだろうと思います。
といっても休刊寸前の時期には書店にも並んで
いなくてすっかり存在を忘れていたのだけど、
なぜかとても懐かしいです。